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電磁波の種類はどのくらい?周波数別の一覧や高周波について解説!

※本記事は一般的な内容を元に作成しております、詳しくはご利用のメーカー等にご確認ください

普段の私たちの生活に当たり前のように存在している電磁波ですが、その種類について詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

実は、電磁波には非常に多くの種類が存在しており、種類ごとに特性や発生源に違いがあるため、種類を把握しておくことは重要です。

電磁波の種類はすべて、周波数の違いによって分類されることを覚えておきましょう。

本記事では電磁波の種類を解説するとともに、工業分野で触れることの多い高周波電磁波の性質や、測定時のポイントを解説します。

今後、電磁波測定に携わる方や高周波電磁波が発生するような環境に関わる方は参考にしてみてください。

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電磁波の種類は周波数によって分類される

電磁波の種類は、基本的に周波数によって分類されます。

電磁波とは、電場と磁場が相互に作用し合い、空間を波のように伝達することから、周波数とは非常に大きな関係があります。

まず、電磁波の種類の分類を理解する前に、周波数によって下記の2つの電磁波に大別されることを理解しておきましょう。

  • 電離放射線
  • 非電離放射線

基本的に、電磁波の種類を理解するには2つの電磁波について理解しておく必要があるので、ぜひ参考にしてください。

電離放射線

電離放射線とは、周波数が3000THz以上の高周波電磁波のことです。

周波数が高いだけでなく、波長が短い点も特徴になります。

また、非常に大きなエネルギーを持っているため、原子や分子にも影響を与える電磁波であり、人間の細胞に影響を及ぼし、細胞をガン化させてしまう可能性もある電磁波です。

具体的には、原子の中に存在する電子を弾き飛ばしてしまうといった電離作用を引き起こすことから電離放射線と呼ばれています。

大きなエネルギーを持っており、身体に悪影響を及ぼしてしまう3000THz以上の電磁波を電離放射線と覚えておきましょう。

非電離放射線

非電離放射線とは、周波数が3000THz以下の電磁波のことです。

電離放射線の波長が短かった一方で、非電離放射線は波長が長くなっています。

電磁波が持つエネルギーに関しても、電離放射線のように大きなエネルギーを持たず、原子や分子に影響を与えるような電離作用は発生しないことから非電離放射線と呼ばれています。

原子や分子まで影響を及ぼすようなエネルギーは持たず、3000THz以下の周波数を非電離放射線と覚えておきましょう。

周波数による電磁波の種類一覧

電磁波の種類は周波数によって分類されますが、大きく分類すると下記の5種類の電磁波が存在しています。

  • 放射線
  • 光線
  • 高周波(電波)
  • 中間周波
  • 超低周波

ここでは周波数の違いについて解説するとともに、種類ごとに電磁波の利用用途についても解説していきます。

放射線

放射線とは、周波数が3000THz以上の高周波電磁波です。

放射線は、周波数が非常に高く波長が短いので大きなエネルギーを持っています。

先ほど紹介した電離放射線は放射線のことを指しているのです。

主な種類は下記の2つです。

  • X線
  • γ線

放射線は材料検査やレントゲンにも活用されており、電磁波のエネルギーの大きさをメリットとしている活用されている電磁波です。

もちろん、エネルギーの大きく電磁波を浴びすぎてしまうと身体に影響が出てしまうことを忘れてはなりません。

周波数が3000THz以上の高周波が放射線であることを覚えておきましょう。

光線

光線とは、3000THz以下〜3THzの周波数をもつ電磁波です。

具体的には下記の3つが光線です。

  • 紫外線
  • 可視光線
  • 赤外線

主な活用例は、紫外線が殺菌灯や日焼けマシン、可視光線はLEDの照明器具、赤外線はテレビのリモコンなどがあります。

上述したように、光線は普段の生活に多くのメリットをもたらしてくれていますが、あくまで電磁波の1種であることを理解しておきましょう。

高周波(電波)

高周波(電波)は3THz以下〜30GHzの周波数をもつ電磁波です。

具体的には下記の3つが高周波(電波)です。

  • サブミリ波
  • マイクロ波
  • 超短波

主な活用例はテレビ放送や電子レンジ、携帯電話など、普段の生活に欠かせない製品が多々あります。

この高周波(電波)に対する対策や電磁波の測定については後述するので、参考にしてみてください。

中間周波

中間周波とは、30GHz以下〜300Hzの周波数をもつ電磁波です。

具体的には下記の5種類が中間周波です。

  • 短波
  • 中波
  • 長波
  • 超長波
  • 極超長波

主な活用例は、ICカードやラジコン、AMラジオ放送に加え、地中の探査など幅広くなっています。

中間周波にも、私たちの生活に馴染み深いものが多く含まれていることを覚えておきましょう。

超低周波

超低周波は300Hz以下〜1Hzの周波数をもつ電磁波です。

超低周波には他の電磁波のように種類があるわけではなく、1種類しかありません。

主な活用例としては、発電所などの電力設備に加え、一般家庭で使用する家電製品などが挙げられます。

身体への影響も心配される超低周波なので、詳しい影響などについては後述します。

人々の生活に影響のある電磁波の種類

一般的に電磁波には身体への影響があると言われています。

その証拠に日本国内でも電波防護方針が定められており、電磁波の利用についての一定の基準が設けられているのです。

電波防護方針内でも記載されている電磁波が及ぼす影響は下記の2つです。

  • 刺激作用
  • 熱作用

その他にも、明確な科学的根拠はないものの電磁波による影響で頭痛やめまいなどの健康被害が出るなどの電磁過敏症も注目されています。

電磁波による生活への影響はある程度認められている中で、ここでは特に影響があるだろうと言われている下記の2つについて解説していきます。

  • 低周波交流電磁波
  • 高周波電磁波

ぜひ参考にしてください。

低周波交流電磁波

低周波交流電磁波とは、前述したように電力設備や家電製品から発生する周波数が低い電磁波のことです。

前提として電磁波には電界と磁界があることを理解しておかなければなりません。

詳しくは「電磁波とは?周波数との関係や人体へ及ぼす影響について解説!」の記事で解説しているので参考にしてください。

まず電界については、電圧がかかっているだけで発生するため、電磁波も発生していると理解できます。

例えば、家電製品のコードをコンセントに刺し、電源をONにしなくとも電圧はかかっているため電磁波は発生します。

一方で、磁界は電流が流れなければ発生しません。

つまり、コードをコンセントに刺し、電源をONにしない限りは磁界は発生しないのです。

しかし、コンセントにコードを刺している段階で電圧がかかるため電界が発生し、電磁波が発生しています。

低周波交流電磁波では、電界と磁界の存在があり、電界が存在していれば電磁波が発生している点を覚えておきましょう。

高周波電磁波

高周波電磁波とは、前述したように3THz以下〜30GHzの周波数をもつ電磁波です。

高周波電磁波は、私たちの生活が豊かになると同時に発生源となるものも増えていきました。

主に5Gなどの通信事業の進化やスマートフォンの普及、Wi-Fiの整備などは非常に身近に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

低周波交流電磁波では一般家庭で気にしなければならない内容でしたが、高周波電磁波は性質が異なることから、より詳しく理解をしなければなりません。

次項で詳しく解説していきます。

高周波電磁波の性質と対策

高周波電磁波は、低周波電磁波とは性質も異なれば対策方法も異なります。

何か高周波電磁波に対して対策を取らなければ、もしくは高周波電磁波に関する業務を担うといった場合には、理解しておかないと正しい対応ができないかもしれません。

ここでは高周波電磁波の性質や対策について、詳しく解説をしていくのでぜひ参考にしてみてください。

周波数帯による違い

高周波電磁波は周波数が高い電磁波のことですが、低周波電磁波よりも届く距離が長い性質を持っています。

届く距離が長い一方で、金属の壁などでは反射してしまう性質も持っているのです。

そして、実は高周波の中でも周波数帯によって特性や身体への影響に違いがあります。

例えば、100GHz近い超高周波では波長が短く、身体へはほぼ吸収されてしまいますが、健康への影響がいまだ明らかになっていません。

一方で、マイクロ波と呼ばれる300GHz付近の周波数では、身体との波長が近く吸収されるだけでなく影響が大きいとされています。

このように高周波の中でも周波数帯によって特性や身体への影響に違いがある点を覚えておきましょう。

健康への影響

高周波電磁波では健康への影響があることも否定できません。

主な健康への影響としては、頭痛、目の痛み、耳鳴り、吐き気などの電磁過敏症とされるものや、ピリピリチクチクとした痛みのような刺激作用などが挙げられています。

その他にも、長期的な目線で考えると電磁波によって病気になってしまう可能性が高まるなどの懸念もされているのです。

明確な証拠がない健康への影響もあるかもしれませんが、もし高周波電磁波に触れているような場面で何らかの健康への影響を感じたら、高周波電磁波による影響なのかもしれないことを疑ってみてはいかがでしょうか。

電磁波測定と対策

高周波電磁波の測定と対策には、知識の理解と経験が必要です。

なぜなら、高周波電磁波は低周波電磁波に比べて金属面での反射に加え、直進性が強い電波である点など、特徴が多いからです。

万が一、誤った知識と経験で測定と対策を実施してしまうと、まったく意味のない対応になってしまうかもしれません。

特に電磁波の対策を施す前には電磁波の測定を実施するのですが、高周波では高周波に合わせた電磁波測定器を選ばなければなりません。

電磁波測定器の選び方については電磁波測定器の選び方とは?測定可能な電磁波や種類についても解説!にて詳しく解説しているので参考にしてみてください。

まとめ:人々の生活により身近な高周波への対策には電磁波の測定から

パソコンやスマートフォンなどの高周波電磁波を発する機器は今後も普及が進んでいくことが予想されますが、電磁波による身体への影響を鑑みるならば対策は施さなければなりません。

もちろん、今後は高周波電磁波の測定を企業が担うことも多くなってくるでしょう。

サービスの質として、測定を担う企業には電磁波の測定から対策まで、特徴を理解した上で効果的な対応が求められているはずです。

ぜひ本記事を参考にしながら、高周波電磁波の対策の第一歩として、正しい電磁波測定を実施してみましょう。

参考記事:【低・高周波別】電磁波測定器の使い方を解説!原理や測定のポイントも

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