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血流計とは?原理や・種類・見方・測定方法などを解説

血流計は、主に医療現場で活用される測定器です。

レーザーや測定プローブと呼ばれる、血流計の専用機材を用いることにより、組織血流量や赤血球量を測定・出力する際に活躍してくれます。

血流計は主に医療現場に導入されるケースが多く、病院のほかには医療機関に属する産業技術研究センター、一般企業における研究開発部門などで導入されています。

業種によっては、血流量や赤血球の量を定期的に測定しなければいけない関係から、血流計を新たに導入する必要があり、選び方がわからずに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

血流計には複数の種類が存在するため、原理や測定器の見方、測定方法などを把握することで理想の機器を導入できる可能性が高まります。

今回は、血流計を新たに導入している方に向けて、原理や種類などについて詳しく解説。

血流計の特徴を把握して、各事業所や業種に適した機器を導入する際の参考にしてください。

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血流計とは

血流計は、微小循環の血流動態を連続的に測定する際に活用する機器です。

具体的には、皮膚レベルの微小循環の評価法として、生体の血流量や体の組織の血流量(FLOW)、血液量(MASS)、血液の速度(VELOCITY)などを測定。

皮膚レベルの微小循環の評価方法として使用

血流計は、血流量や血液量を測定して、下肢の抹消動脈患者の虚血重症度を評価したり臨床の際に広く活用されたりしています。

血流計は主に、レーザー光を用いながら非侵襲で測定部位の赤血球量や、血流速度成分を測定・出力。

一般的には、医療の現場で利用されるケースが多い測定機器です。

測定プローブには表面用や組織深部などのタイプがある

血流計には、測定プローブと呼ばれる、実験や測定の際に利用する針を用いて、血流速度や血液量を計測するのが一般的です。

なお、測定プローブには皮膚に接触させて測定する表面用プレートタイプや、組織深部に使用するニードルタイプ、そのほか特注で制作されるタイプなどが利用されています。

血流計とは、レーザー光と測定プローブを用いて、血流量や血液量、血液速度などを計測する機器だと覚えておきましょう。

血流計の原理

血流計の原理は、計測器に付属されたレーザー光で、生体組織からの「散乱光強度揺らぎ情報」を参考にして血流量や血液量を計測する原理が使われています。

具体的な手順として、まずはレーザーを測定したい皮膚表面に出射。

出射されたレーザーは、皮膚組織内で直径3mm〜4mmの範囲に浸透して、毛細血管内を移動する血球細胞や静止した皮下組織などに散乱していきます。

移動する血球や皮下組織の散乱光、周波数変調などの信号を検出して、皮膚組織内の血流量や血液速度が計測できる仕組みです。

血管内の血流量ではなく微小循環を含む組織内の血流を測定

血流計は、臓器の血流量を調べる機器のほかに、血管内の血流量ではなく、微小循環を含む組織内の血流量や血液速度を計測する際に用いられる機器も存在します。

また、1本の血管を測定するわけではなく、微小循環内を確認するため、血流の方向性も一方向へと流れるものでもありません。

そのほか計測時には、接触タイプと被接触タイプが選択できるので、それぞれの感度を切り替えて測定することも可能です。

血流計は複数種類あるがいずれも光を活用して検査

血流計のなかには、臓器や血管の血流速度を計測したり、動脈、血管の狭小化、血管病理の発見、血管の損傷を発見する場合に利用されるケースもあります。

そのほか、レーザードップラー血流計と呼ばれる機器や、カラー血流計、サウンド形式、スペクトル血流計と呼ばれるタイプなどさまざまです。

各タイプによって、超音波スキャナーと連動させた視認性の高い測定方法や、グラフ形式で簡単に記録できるタイプなど、用途ごとに多様性のある測定器を選べます。

血流計の種類

血流計は、いくつかの種類に分けることができますが、一例を挙げると以下の5つが挙げられます。

  • ・カラー血流計
  • ・サウンド形式
  • ・スペクトル血流計
  • ・双方向血流計
  • ・単方向血流計

カラー血流計

カラー血流計は、超音波スキャナー機と連動して血流量や血液量を測定するタイプです。

超音波スキャナーと連動させることによって、血管内や臓器の血流の分布を把握することが可能。

また、血流の方向性の視覚化、プローブへの血流を赤表示、プローブから出る血流が青表示される特徴などがあります。

サウンド形式

サウンド形式の血流計は、音を活用して血流量を測定する機器です。

一例を挙げると、サウンドを利用している頚頭蓋血流計のケースだと、体内を移動するRF信号を発信するプローブを使用。

サウンドの特徴を活用しながら血管内の赤血球の速度を記録し、プローブは反射された波を受け、2つの周波数の差異から赤血球の速度を測定してくれます。

スペクトル血流計

グラフ形式に血流量や血流速度を記録し、血流測定の数値を表示しながら測定できる機器です。

一部の血管や臓器の血流速度を測定する際に使用されることが多く、速度はダイアグラム形式に表示されるのが一般的。

振り幅が大きいほど、血流の速度が「早い」と判断しながら見る測定器になります。

双方向血流計

双方向血流計は、血流が双方向に流れる部位を測定する際に使用される血流計です。

超音波を活用するハンドベルタイプも導入されており、高精細カラーLCD付きとして医療現場で活躍。

高性能なプローブ、スピーカー採用、高感度、高音質、着脱しやすい新コネクターなどを活用した高品質な血流計もあります。

単方向血流計

単方向血流計は、血流が単一方向に流れる部位を測定する際に使用される血流計です。

双方向血流計と同じように、ハンドベルタイプも販売されているため、取り回し性の高さが1つの特徴となっています。

血流計の見方

血流計は、種類によって見方が異なります。

例えばスペクトル血流計の場合であれば、血流速度がダイアグラム形式に表示されるタイプが一般的であるため、振り幅が大きいほど血流速度が早いという見方をします。

また、機器によっては血圧値(最高・最低・平均・脈圧)、脈拍、TP-KS(動脈硬化指数)、PRP(心筋不可指数)、BMR(基礎代謝率)などの計測も可能。

各測定項目を確認しながら、血圧以外にも血管年齢、動脈の弾力性、心拍出量などを測定することもできます。

血流計の使い方

血流計の使い方は、見方と同じように機器によって異なります。

以下では、レーザードップラー法や、その他の血流計の使い方を解説します。

レーザードップラー血流計の使い方

レーザードップラー血流計の使い方は、近赤外光を照射して皮膚表面付近を流れる毛細血管内の血流を測定します。

レーザーが運動する物体を感知すると、移動速度に反応して「散乱光の周波数が変化するドップラー効果」と呼ばれる現象によって血流を測定できる仕組みです。

このレーザードップラー血流計では、血流量や血球量、血流速度などを評価、測定することができます。

また、レーザードップラー血流計の使い方には、被接触型と接触型の2タイプが存在。

非接触型は、一般的に計測時間を必要としますが、接触することなく臓器表面や皮膚などの広範囲の血流分布を面情報によって計測できます。

また接触型の場合の使い方は、特定の部位の血流を測定する際に最適です。

皮膚のほかに、消化管粘膜の微小循環を測定できます。

スペクトル血流計の使い方

スペクトル血流計の使い方は、一部の血管や臓器の血流速度を測定する際に、ダイアグラムを活用する使い方が一般的に採用されています。

血流を測定する際のダイアグラムの振り幅が大きいほど、血流速度が速くなるという判断です。

稀に血流計に記録する速度が早すぎて信号をうまくキャッチできないケースも発生しますが、ナイキスト周波数と呼ばれる周波を長囲することで対応できます。

血流計の注意点

血流計には、用途に応じたさまざまな種類が存在するため、詳しい注意点は各製品の取扱説明書を詳しくチェックしましょう。

特徴的な管理方法を必要とする血流計も存在するため、取扱説明書の注意事項やメンテナンス方法を確認することで、長期的に安心して活用することが可能です。

各血流計に付属されている電源コードを必ず使用

血流計の製品によっては、付属品の専属電源コートが指定されています。

なかには3ピンプラグ付き電源コードが付属されている製品もあるため、無理やり付属品以外のアイテムを代用して計測することはやめましょう。

故障や怪我、不具合などの原因になりかねません。

最悪の場合、患者や測定する職員や研究員などが電気ショックによる傷害を受ける危険性もあります。

血流計のコードやプローブケーブルに引っかからないように注意

血流計は、電源コードやプローブケーブルなどの長いコード類を装着した状態で計測作業を行います。

足元に注意せずに作業を行うと、足にコードが絡まりついて転倒したり断線して患者が電気ショックを受ける危険性があります。

取扱説明書にも注意書きされているケースがありますが、測定作業にあたる場合は周辺を整理整頓してから行いましょう。

使用前後のプローブの滅菌作業

新品状態の血流計の場合、プローブが滅菌処理されているケースが大半です。

しかし念のため、使用前にはプローブの滅菌処理を必ず行いましょう。

製品によっては新品の状態でも、不衛生な場合も考えられます。

十分な衛生状態が保てないと患者が感染症にかかる危険性もあるため、プローブの使用前後には必ず滅菌作業を行いましょう。

特定の機器との併用の禁止

血流計は、高圧酸素患者治療装置や磁気共鳴画像診断装置(MRI装置)、可燃性麻酔ガス、高濃度酸素機器などの装置との併用が禁止されています。

併用することで、爆発、火災、誘導起電力による局部的な発熱などにより患者が熱傷を負う危険性があるからです。

血流計が使用されている業種

血流計は、一般的には医療機関で使用されるケースが多いです。

しかし血流計の種類によっては、以下のようなシーンでも活用されています。

  • ・研究・開発の現場
  • ・スポーツシーン
  • ・リハビリ時の血流チェック
  • ・空調と血流循環の関係性を確認するような実験シーン

血流計の機器によっては、研究用として開発されている種類も存在するほか、非接触型で人体を傷つけずに血流を計測できるタイプもあります。

用途に応じて、さまざまな種類の血流計を選択できるのが血流計の魅力の1つです。

まとめ:血流計はさまざまな業種で利用されているので用途に合わせて購入しましょう

血流計とは、血流量や血流速度を測定する機器です。

血流計によって心雑音や静脈炎静脈炎、一部の動脈瘤などの心血管疾患を検出することもできます。

一般的にはレーザーとプローブと呼ばれる測定機器を活用して血流速度や血流量を測定。

接触型として測定するタイプや、非接触型タイプとして人体を傷つけることなく血流環境を計測できる機器など、さまざまな種類が販売されています。

主には医療現場で導入されることの多い血流計ですが、研究現場や実験シーン、スポーツ、リハビリなどの業種でも活躍しています。

今回解説した血流計の特徴や使い方、見方などを参考に、ぜひご自身の職場に導入する際の参考にしてください。

 

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