デジタル顕微鏡の種類デスクタイプとハンディタイプおすすめは?
顕微鏡の種類を調べ『デジタル顕微鏡』に興味を抱いた方も多いでしょう。
しかし、デジタル顕微鏡には「どんな種類があるのか」「どんな特徴があるのか」疑問に思われる方も多いかもしれません。
近年では、通信やIT技術の発展に伴い、顕微鏡も同じように進化を遂げてきました。
デジタル顕微鏡も進化した顕微鏡のひとつです。
様々な業種で導入が増しているデジタル顕微鏡ですが、市場に出回っている種類も多く、お悩みの方も多いかと思います。
そこで当記事では、デジタル顕微鏡の種類や特徴を紹介し、そして更にデジタル顕微鏡のおすすめな使用用途や事例まで紹介していきます。
デジタル顕微鏡を導入を検討されている方の参考になれば幸いです。
目次
デジタル顕微鏡とは
デジタル顕微鏡とは、従来の接眼レンズを通して検体物を観察するのと違い、接眼レンズの代わりに搭載されたカメラで検体物を画面に表示する顕微鏡です。
特徴は、電子モニターで映し出すことで複数の人数で検体物を観察や保存ができることです。
また従来のように顕微鏡を覗き込んで観察する必要がないため、長時間の観察による目や体への負担を軽減できることも特徴の一つです。
デジタル顕微鏡は、別名『デジタルマイクロスコープ』とも呼ばれ、光学顕微鏡の分類になります。
一般的な光学顕微鏡との大きな違いは、内臓カメラの有無。
現在では、各種業界で使用されるようになり、使用用途も様々な場面になり活躍の場を広げています。
顕微鏡の種類について
顕微鏡と聞くと、小学生の頃に理科の実験などで使用した顕微鏡を思い浮かぶかもしれません。
しかし、現在では顕微鏡の種類も増えてきており、どのような顕微鏡を選ぶのがよいかわからない人もいるのではないでしょうか。
ここでは、デジタル顕微鏡の種類を説明する前に、顕微鏡の種類について解説します。
顕微鏡の種類は、大きく分けると光学顕微鏡・電子顕微鏡・走査型プローブ顕微鏡の3種類に分けられます。
さらに光学顕微鏡の種類は、以下のように多く存在します。
- 双眼実体型顕微鏡
- 明視野顕微鏡
- 偏光顕微鏡
- 位相差顕微鏡
- 微分干渉顕微鏡
- 蛍光顕微鏡
- 全反射蛍光顕微鏡
- 多光子励起顕微鏡
- レーザー顕微鏡
- 構造化照明顕微鏡
- デジタル顕微鏡
いずれも顕微鏡のレーザーを使用したり、光の反射を利用したりと内部構造が違うため、名称も変わります。
また、正立顕微鏡や倒立顕微鏡といった構造の観点から見た違いでも分類されます。
このように多くの顕微鏡がある中の一つ、デジタル顕微鏡について本記事で理解を深めてください。
デジタル顕微鏡の種類
デジタル顕微鏡は、デスクタイプとハンディータイプの2タイプに分類されます。
それぞれのタイプの特徴を理解することで最適なデジタル顕微鏡を選ぶことができ、研究や検査の作業効率も向上するかもしれません。
以下よりそれぞれのタイプについて詳しく解説していきます。
デスクタイプ
デスクタイプは、卓上に設置して研究するタイプの顕微鏡で、時間をかけて詳細な研究が必要な場合には、デスクタイプがおすすめです。
顕微鏡を使用した長時間の研究を要する場合には、目や体へ負担がかかります。
デジタル顕微鏡のデスクタイプであれば、パソコンなどの画面に検体物を映し出すため、目の負担が軽減されます。
また従来の顕微鏡では、両目で覗き込む時間が長くなり、腰痛など体への負担もありました。
しかしデジタル顕微鏡であれば「大人数でモニターを確認しながら観察できる」「繰返しレンズを覗き込む必要がない」「楽な姿勢で本格的な研究ができる」などのメリットがあります。
ハンディータイプ
ハンディータイプは、手に持って測定可能な顕微鏡です。
デスクタイプのように固定した場所での使用と違い、気軽に持ち運びができるタイプが多く、様々な場所で測定できます。
虫眼鏡やルーペもハンディータイプの顕微鏡の一種です。
これらは手にもって測定することから、ハンディータイプと分類されます。
デジタル顕微鏡のハンディータイプは、手にもって測定したものをモニターに出力して観察します。
画面に出力する方法には、モニターが一体型またはUSBやWiFi対応のデジタル顕微鏡を用いた外部モニターに出力する方法があります。
2種類の顕微鏡デスクタイプとハンディータイプの使用用途
デジタル顕微鏡の種類は、デスクタイプとハンディータイプの2種類があることを紹介しました。
それぞれのタイプで「どのような使用用途に適しているか」「どのような事業者におすすめなのか」それぞれ紹介していきます。
デジタル顕微鏡を選ぶ際の参考にしてみてください。
デスクタイプは、集中して調べたい方におすすめ
デスクタイプは、固定した場所での使用を想定した構造になっています。
そのため、デスクタイプは「集中して研究ができる」「精密な観察ができる」特徴があり、デスクタイプのおすすめポイントは以下のようなものがあります。
- 観察をしながら資料の作成などその他作業も行える
- パソコンと繋げることで、データの管理もしやすい
- 顕微鏡に映し出された画像をパソコンから様々なデバイスに転送できる
- ハンディータイプよりも画質や倍率など機能が優れているものが多い
「より精度の高い観察を要する」「調べたいものを顕微鏡までもってくることができる」このような場合には、デスクタイプがを選びましょう。
ハンディータイプは、気軽に調べたい方におすすめ
ハンディタイプは、様々な場所での使用を目的とした構造になっています。
そのため、外部に持ち出して気軽に使用出来る特徴があります。
ハンディータイプのおすすめポイントには、以下のようなものがあります。
- 使用したいときに気軽に使用することができる
- 手軽に持ち運びができるため、現場で使用することができる
- 常に携帯できる程度の大きさのため、保管場所に困らない
- 観察したい部分に先端を向けるだけ。ピンポイントにすぐに観察できる
「ちょっとした調べ物」「顕微鏡が必要な場面が多くある」このような場合には、手軽に使用ができるハンディータイプがおすすめです。
WiFi対応のワイヤレス式ハンディータイプであれば、無線で使用することができるため、使用したいときに気軽に現場に持ち込むことができます。
さらに、観察した映像を様々なデバイスでモニターとして映し出すことや、その場で観察画像をパソコンなどに送ることもできます。
ハンディータイプは、持ち運びが手軽にできるコンパクトサイズが多く、重さも100g以下と小型のものまで販売されています。
デスクタイプよりも画質や倍率など機能面で劣りますが、観察したいときに観察ができる『対応力の高さ』が魅力です。
USB・WIFI対応のデジタル顕微鏡の種類もある
デジタル顕微鏡には、USB接続やWIFI対応のデジタル顕微鏡が販売されており、それぞれに対応した顕微鏡を選ぶことで作業の効率や使用用途の幅を広げられます。
USB対応のデジタル顕微鏡は「電力供給」「パソコンに観察映像をモニター表示や保存」「長時間の観察経過の動画記録」など、デジタル顕微鏡の使用用途が広がります。
WIFI対応のデジタル顕微鏡であれば、モニター表示するためのコードが不要なため、無線で観察できます。
また、WIFI対応のスマホやタブレットなど複数のデバイスに観察画像の転送ができるため、様々な使用用途が期待できます。
その他にも、自動倍率調整機能やHDMI端子対応のデジタル顕微鏡の種類があるため、目的に合わせたデジタル顕微鏡を選びましょう。
デジタル顕微鏡の使用事例
デジタル顕微鏡の特徴やメリットについて紹介してきました。
ここでは、デジタル顕微鏡は「どのような業界で」「どんな活躍をされているのか」デジタル顕微鏡の使用事例について、当社が販売している製品を元に紹介していきます。
オートフォーカスマイクロスコープ VIEWTY
製造業界:
- ネジの製造工程による品質のチェックとして。ネジの溝が均等に制作されているか。溝とワークの接触部分が均等かの確認に使用
- ステンレス製の部品製造現場で使用。電解研摩後の状態確認のチェックとして
- 車の製造で使用するプラスチック部品の溝を確認に使用。以前はルーペで確認、導入後は作業効率が向上
医療業界:
- ボディサロンでの血流観察に使用
- 水素吸入による初回検査に使用。水素の効果を可視化するため
- 健康器具や健康美容商品の販売時に使用。血流観察を店頭で見せるため
その他業界:
- 医学部での使用。マウスの血管観察として利用
- 飲料水の販売に使用。飲料水の促進で血流観察に使用
3R-WM401WIFI WIFI接続ワイヤレスデジタル顕微鏡 200倍
製造業界:
- 品質管理部での目に見えないキズの確認として
- 材料研究室でクリーンルーム外の人間と映像共有のために使用
- 生産技術課で使用。ドリルの摩耗状態のチェックに。装着した状態での確認ができ、業務効率が向上
美容業界:
- 育毛サロンでのカウンセリングに使用。頭皮や毛根のチェックに
- 営業活動時に使用。その場で毛根の状態をチェックしてもらう
- ヘアサロンでの頭皮の状態を撮影し、施術後の効果検証のために
医療業界:
- 歯科医師と技工士のコミュニケーションツールとして。インプラント体とアバットメントの適合確認、メールやモニターで確認できる
- 医療品質管理部で使用。カテーテルの外観のキズなどの検査に使用
その他の業界:
- 生物科学研での使用。主に農作物などの観察に使用。32インチのモニターに投影して観察
- 農学部の授業で使用。屋外授業で葉や花の観察を複数台で使用
その他デジタル顕微鏡については当社ホームページからご確認ください。
まとめ:用途や目的に合わせたデジタル顕微鏡を選び、品質や業務向上を図る
顕微鏡と聞けば、小学校での授業で使用した両目でレンズを覗き込む顕微鏡が思い浮かばれる方も多いでしょう。
近年では通信やIT技術の発達によりデジタル顕微鏡が誕生し、その活躍の場は多くの業界で導入されるなど広げています。
導入後には、品質の改善や業務の効率が向上などの効果があった企業は少なくありません。
現在、市場で販売されているデジタル顕微鏡には、多くの種類があります。
顕微鏡を選ぶ際には、使用する用途を考え目的に合わせてたデジタル顕微鏡を選ぶことが大切です。
当社でもWiFi対応やUSB対応、モニター付きなど様々なデジタル顕微鏡を販売しています。
「デジタル顕微鏡が必要」と感じる場面があれば、当社のデジタル顕微鏡も参考に導入を検討してください。