センサー交換式のアルコールチェッカーとは？費用についても解説！

一定の基準を満たした事業所では、2022年4月より目視でのアルコールチェックが義務付けられ、今後はアルコールチェッカーの使用が義務付けられる予定です。

アルコールチェッカーには様々な種類がありますが、アルコールを検知するためのセンサーが交換可能なタイプがあることをご存じでしょうか。

複数台のアルコールチェッカーを導入するのであれば、導入費用を考えると長く利用可能なものを選択したいですよね。

本記事ではセンサー交換式アルコールチェッカーの種類や導入費用について解説します。

導入すべきアルコールチェッカーに迷っているなら、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

センサー交換式のアルコールチェッカーとは

センサー交換式のアルコールチェッカーとは、アルコールを検知するためのセンサーが交換可能であり、センサーが長く使用可能なアルコールチェッカーです。

アルコールチェッカーのセンサーは消耗品であるため、一定の回数を使用すると測定の精度が落ちてしまいます。

センサーの測定精度が落ちてしまうと、アルコールチェックを正確に実施できているとは言い難いでしょう。

そのためアルコールチェッカーのセンサーに問題が生じた場合、早急に対処しなければなりません。

センサー交換式であれば、センサー部分のみの交換によって使用が可能になります。

センサー交換式のアルコールチェッカーをタイプ別に解説

センサー交換式のアルコールチェッカーには、センサーのタイプによって違いがあります。

アルコールチェッカーのセンサー部分に息を吹きかけて測定を行うことに変わりはありませんが、アルコールの数値を導き出す方法に違いがあります。

主なタイプは下記の2種類です。

• 半導体式ガスセンサー
• 電気化学式（燃料電池式）センサー

ここでは2種類のセンサーについて解説していきます。

半導体式ガスセンサー

半導体式ガスセンサーは吹きかけられる息に含まれた酸素量によって、電気抵抗値を測定して使用するタイプです。

センサー部分に息を吹きかけると酸素量が計測され、同時に電気抵抗値も計測されています。

息にアルコールが含まれている場合、酸素量は減少し電気抵抗値も減少するため、電気抵抗値が低いほどアルコールを多く検知する仕組みのセンサーです。

半導体式ガスセンサーは小型で持ち運びやすく、価格が安いメリットがある一方で、アルコール以外でもアルコールを検知してしまう可能性があるデメリットも存在します。

電気化学式（燃料電池式）センサー

電気化学式（燃料電池式）センサーは息に含まれたアルコールを燃料として、電気を発生させることでアルコール濃度を測定するタイプです。

息に含まれるアルコールが多いほど電気の発生量も多くなることで、アルコール濃度が高いと判断しています。

電気化学式（燃料電池式）センサーは、息に含まれるアルコール分を測定の材料にしているので精度が高く、周囲の環境の影響を受けにくいメリットがあります。

しかし、価格は高めでありセンサーの交換を含めた点検やメンテナンスに費用がかかるデメリットがあることを覚えておきましょう。

センサー交換の時期は各メーカー様々

センサーの交換時期は各メーカー様々ですが、一般的には

• ・利用期間を1年〜1年半
• ・使用回数を3,000回まで

としている製品が多いです。

しかし上記以外の使用期限の製品もありますので、購入前に使用期限の確認は必要です。

アルコールを検知するセンサーは精密機器であり消耗品であることから、使用可能な回数が各メーカーごとに決められています。

アルコールチェッカーのセンサー交換にかかる費用は

アルコールチェッカーのセンサー交換にかかる費用には、パターンがいくつかあります。

基本的にアルコールチェッカーのセンサーは精密機器であるため、取付時の不手際によって測定の精度に影響が出る恐れがあり、自分で交換することができません。

そのため、センサー交換の際はメーカーに現物を送付して作業をしてもらう形です。

センサーを交換するだけであれば交換作業のみで済みますが、同時にメンテナンス作業も行うことが多いため、費用が余計にかかる可能性もあるかも知れません。

アルコールチェッカーの購入時に、センサー交換の段取りを確認しておくと良いでしょう。

センサー交換による費用はメーカーごとに違う

センサーの交換による費用はメーカーごとに違いがあります。

交換式センサーの本体価格にも価格の違いがあれば、メーカーでの交換にかかる作業代も違うからです。

中にはセンサー本体のみを4,000~5,000円ほどで提供しているメーカーもありますが、基本的にはセンサー本体のみでは価格が開示されていません。

長期間の使用が可能なセンサーもあれば、測定精度が高いセンサーもあり、各メーカーの企業努力の結晶であるため、価格に違いがあるのは仕方ありません。

センサー交換にかかる費用がメーカーごとに違うことを意識しておきましょう。

初回導入が重なればセンサー交換費用も大きくなる

アルコールチェッカーの初回導入が重なれば、センサー交換費用も大きくなります。

なぜなら、同じ事業所で複数台の使用をしていた場合、アルコールチェッカーは同じように使用されるはずだからです。

同じメーカーのアルコールチェッカーであれば、使用可能な回数も同じになるため、センサーを交換しなければならない時期も重なってしまうでしょう。

そのため、アルコールチェッカーの初回導入時には、センサー交換にかかる費用についても考えておくと良いでしょう。

ランニングコストを含めた費用計算が重要

アルコールチェッカーを選ぶ際に、ランニングコストを含めた費用計算をしておくのも重要です。

センサー交換式であれば1日にどのくらいの回数を使用するか、そして1年間にどのくらいの回数を使用するかの見込みから、およそどのくらいの時期にセンサー交換が見込まれるかを予測しておくと良いでしょう。

また、センサー以外に測定に使用するストローやマウスピースなどの消耗品についても、ある程度の使用量から見込みを立てておくとより正確なランニングコストの予測ができます。

初回の購入時にランニングコストを意識したアルコールチェッカーの選択をしてみてください。

アルコールチェッカーのセンサー交換のタイミングについて

アルコールチェッカーのセンサーは、交換すべきタイミングが明確になっています。

アルコールを正しく検知する役割を持つセンサーは、精密機器であり、消耗品です。

そのため、下記の2つのタイミングでセンサー交換を検討してください。

• センサーの使用期限による交換
• 規定の使用期限による交換

いずれにおいても期限を超過して使用していると、正しくアルコールチェックができなくなり、事業所に義務付けられているアルコールチェックが正しく運用できているとは言えなくなってしまうでしょう。

それぞれの交換時期について解説していきます。

センサーの使用期限による交換

1つ目のセンサー交換のタイミングは、センサーの使用期限によるものです。

一般的なセンサーの使用期限は約1年〜1年半ほどと言われており、この期間を過ぎてからはセンサーを交換しなければなりません。

国土交通省及び警察庁からは、適切なアルコールチェッカーの使用が促されていることもあり、使用期限の過ぎたアルコールチェッカーでの運用は認められないでしょう。

あらかじめ使用期限の長いアルコールチェッカーを購入するのもおすすめです。

規定の使用回数による交換

2つ目のセンサー交換のタイミングは、センサーごとに異なる規定の使用回数によるものです。

センサーごとに使用期限が決められているのと同じように、使用回数も決められており、メーカーが定めた使用回数を超過した場合にはセンサーを交換しなければなりません。

1台で複数回の使用を想定すると、あっという間にセンサーを交換しなければならなくなります。

センサーの交換ばかりを行っていると、結果的にアルコールチェッカーに対しての費用はかさむばかりです。

より多くの回数を使用できるかどうかを基準にアルコールチェッカーを選ぶのも良いかも知れません。

アルコールチェッカーのセンサー交換ができない時は

すべてのアルコールチェッカーがセンサーを交換できる訳でなく、中にはセンサーを交換できないものもあります。

その場合には下記の通り2パターンにてアルコールチェッカーを使用できる状態にしなければなりません。

• 本体ごと買い換える
• メーカーで修理ができるか確認する

それぞれ解説していきます。

本体ごと買い替える

センサーの交換ができなければ、アルコールチェッカーの本体を買い替えます。

事業所で使用するアルコールチェッカーは、毎日の業務で使用することを考えるとすぐに新品のアルコールチェッカーを用意しなければなりません。

特に複数台のアルコールチェッカーを用意するとなると、持ち運びが可能なモバイル（携帯）型のアルコールチェッカーを選択する可能性が高いでしょう。

しかし、モバイル（携帯）型のアルコールチェッカーはセンサーの交換ができないタイプが存在します。

そのため、本体の買い替え頻度を下げて、準備やメンテナンスのかかる費用を抑えるためにも使用回数の多いアルコールチェッカーを選ぶのがおすすめです。

特に弊社スリーアールで販売しているアルコールチェッカーは使用回数が3,000回もあり、非常に長い期間の使用が可能なので選択肢の1つにしてみてください。

製品情報：スリーアール社製アルコールチェッカー

メーカーでの修理ができるか確認する

センサーの交換ができない場合、メーカーでの修理対応が可能かどうかも重要なポイントです。

なぜならアルコールチェッカーのセンサーだけが原因で、測定ができない状態になっているかどうかは特定できないからです。

本当にセンサーの不具合が原因でアルコールチェッカーが使用できない状態であれば、本体を買い替えをしなければなりませんが、必ずしもセンサーのみが原因でアルコールチェッカーが使用できなくなっているとは限りません。

万が一、センサー以外の故障などが原因の時には、速やかにメーカーへ修理を依頼しなければならないでしょう。

そのため、事前に修理対応が可能なメーカーかどうかの確認をしておきましょう。

まとめ：アルコールチェッカーはセンサーのタイプや寿命を確認して導入しましょう

アルコールチェッカーにはセンサー交換式と交換不可の種類が存在しています。

さらに、センサーの種類によっても違いがあり、使用可能な回数にも違いが生じているのです。

もし、あなたの事業所でこれからアルコールチェッカーを用意するのであれば、センサーのタイプや寿命などを購入すると良いでしょう。

事前に情報収集をし、あなたの事業所での運用にぴったりの製品を選ぶことが、結果的に最終的な費用低減につながると信じています。

ぜひ本記事を参考に、アルコールチェッカーの使用が正式に義務付けられる前に用意をするようにしてみてください。