3Rスリーアールソリューション株式会社
TEL:092-260-3030 平日 9:00~18:00
メニュー

デジタル顕微鏡の倍率の選び方を用途に併せて解説!

デジタル顕微鏡は研究などの高度な分野でも使用される顕微鏡です。

対物レンズで構成されている光学顕微鏡とは違い、光学レンズで構成されるデジタル顕微鏡では高い倍率で検体を観察できます。

デジタル顕微鏡をこれから導入予定の方は、使用用途に合わせた倍率の選び方を理解しておく必要があります。

観察するものによっては倍率が足りないと上手く測定できない場合も。

反対に、倍率が高すぎても観察対象の像が捉えられなくなってしまい、思うような観察結果が出ない場合もあります。

そのため、デジタル顕微鏡を導入する際には倍率に関する知識が必要不可欠なのです。

今回は、デジタル顕微鏡の倍率について、計算方法や倍率の選び方を解説していきます。

デジタル顕微鏡以外の顕微鏡の種類と倍率の関係も紹介しているので、デジタル顕微鏡を選ぶ理由を明確にすることもできます。

この記事を読むことで、目的や用途に合わせたデジタル顕微鏡を選ぶことができるので最後までご覧ください。

マイクロスコープ資料請求

デジタルマイクロスコープ導入までの流れ

顕微鏡の種類と倍率の関係

顕微鏡の倍率は、顕微鏡の種類や構造によって倍率が異なります。

主な顕微鏡の種類は次のとおりです。

  • 実体顕微鏡
  • 金属顕微鏡
  • 正立/倒立顕微鏡
  • デジタル顕微鏡

実体顕微鏡は5倍〜120倍の低倍率〜中倍率の観察に適した顕微鏡です。

手元のツマミを回すことでズームができる仕様になっているため、使いやすい顕微鏡となっています。

金属顕微鏡は、名前のとおり金属や半導体などを観察する用途で開発された顕微鏡です。

倍率は50倍〜1,000倍と低倍率〜中倍率で、高倍率でも鮮明に対照を観察することができます。

上から観察する一般的な顕微鏡を正立顕微鏡と呼ぶのに対し、対象を下から観察できるように開発された顕微鏡を倒立顕微鏡と言います。

倒立顕微鏡はシャーレなどの培養容器の観察に適しているため、倍率も1,500倍などの中倍率〜高倍率が実装されている場合が一般的です。

デジタル顕微鏡は、対物レンズの代わりにカメラを使用することで対象を観察できる顕微鏡です。

そのため、モニターやカメラの性能によって1倍の低倍率から5,000倍以上の高倍率まで幅広くカバーすることができます。

デジタル顕微鏡はその構造から、持ち運びできるハンディタイプでも数百倍の倍率を出すことも可能です。

デジタル顕微鏡は用途に合わせた応用範囲も広く、多くの個人や事業所で活用されています。

顕微鏡の種類と倍率の関係を知っておくと、デジタル顕微鏡を選ぶメリットや倍率の違いなどについて理解を深められます。

デジタル顕微鏡の倍率の計算方法

デジタル顕微鏡は光学顕微鏡に比べて倍率の計算方法が特殊です。

光学顕微鏡は対物レンズと接眼レンズを通して観察するため、それぞれのレンズの倍率をかけることで観察できる倍率を計算することができます。

例えば、20倍の対物レンズと5倍の接眼レンズで対象を観察した場合は「20倍 × 5倍 = 100倍」の倍率になるのです。

対して、デジタル顕微鏡の倍率は「光学倍率※1」「モニターのインチ数」「撮像素子サイズ」などさまざまな性能によって決定されます。

※1 光学倍率とは デジタル顕微鏡のカメラに搭載されているレンズの倍率

イメージとしては、レンズの倍率を変えることで拡大していくのが光学顕微鏡とすると、カメラで撮影している映像そのものを拡大していくのがデジタル顕微鏡になります。

デジタル顕微鏡の倍率計算式は以下の通りです。

デジタル顕微鏡の倍率=モニター倍率※2 × 光学倍率

※2 モニター倍率=モニターのインチ数 × 16mm ÷ 撮像素子サイズ

モニターのインチ数が大きければ、その分撮影した画像を大きく見ることができるわけです。

しかし、カメラの解像度が高くなければどれだけモニターで映像を拡大してもぼやけてしまい細部まで見られません。

デジタル顕微鏡の倍率は、撮影に使用されるカメラの映像・モニターの性能などさまざまな要素によって計算されるわけです。

デジタル顕微鏡の倍率を選ぶ際には、単純な最大倍率だけでなく解像度などにも着目しておく必要があります。

これらを理解しておくことで、同じ倍率でも用途に合わせてデジタル顕微鏡を選ぶことにつながります。

デジタル顕微鏡の用途

この項目では、デジタル顕微鏡の主な用途を解説します。

デジタル顕微鏡の用途を理解しておくと、どのような倍率を選べばいいかを判断できます。

今回は以下の3通りの用途について解説していきます。

  • 趣味・観察用
  • 業務用
  • 研究用

それぞれ見ていきましょう。

趣味・観察用

顕微鏡は昆虫観察などの趣味に使用する方も多いです。

デジタル顕微鏡にはハンディタイプも販売されているため、屋外で観察対象を採集することなくそのまま観察できるようになってきました。

そのため、家庭用の安価なデジタル顕微鏡を購入する方も増えてきています。

Wi-FiやBluetoothなどの無線通信を利用して、スマホと連携できるデジタル顕微鏡も販売されています。

モニターを用意する必要がない他、映像だけでなく画像の撮影も簡単に行うことができるのがメリットです。

業務用

デジタル顕微鏡は、基盤のはんだ付けや小さな機構のメンテナンスなどに使用される場合もあります。

特にはんだづけに特化しているデジタル顕微鏡はAmazonや楽天市場などのネット通販にも数多く出品されています。

業務用のデジタル顕微鏡の多くは、デジタル顕微鏡にモニターが直接つけられているものが多く、画面を見ながら手元の作業をすることに特化しています。

また、手元がよく見えるように照明などの光源も搭載されていることが多いため、研究用とはまた違った構造になっているのです。

研究用

研究の分野でもデジタル顕微鏡は多く使用されています。

デジタル顕微鏡の特徴である「外部のモニターに接続できる」メリットを活かすことで、複数人のチームでの研究にも適しているわけです。

また、高性能・多機能のデジタル顕微鏡は、測定結果をもとに自動でレポートを作成する機能を持ったものもあるため、生物・化学の分野で非常に重宝されます。

据え置き型のデスクタイプだけでなく、ハンディタイプを使用することで屋外研究にもデジタル顕微鏡を活用することもできるのです。

デジタル顕微鏡の倍率や機能をよく知っておくことことで、効率の良い研究を進めることにもつながります。

デジタル顕微鏡の倍率の選び方

デジタル顕微鏡の倍率は、用途に合わせて選ぶ必要があります。

前の項目で解説した3通りの用途に合わせて、見るものの例を上げながら実際に必要な倍率などを解説していきます。

趣味で購入する方は50倍〜200倍

趣味の観察でデジタル顕微鏡を購入する方は、50倍〜200倍を目安に選ぶのがおすすめです。

屋外観察に使用するハンディタイプのデジタル顕微鏡の多くは最大200倍程度の倍率をもつものが多いです。

観察対象が昆虫の場合、構造や器官を見る場合には50倍で十分観察できます。

200倍の倍率では、花粉などの構造を観察することも可能です。

業務用として購入する方は100倍〜1,000倍

はんだづけや小さい部品のメンテナンスなど、デジタル顕微鏡を業務で使用する場合には100倍〜1,000倍程度の倍率が必要です。

はんだづけをする回路基板の大きさや、部品の大きさによって必要な倍率が異なります。

業務用のデジタル顕微鏡を購入する際は、倍率の幅が大きいものを選ぶのがおすすめです。

また、はんだづけなど顕微鏡をみながら作業をするような業務に使用するデジタル顕微鏡には、照明などがきちんと搭載されているかも判断材料になります。

機能面にも着目して選ぶようにしましょう。

研究用で使用する場合は観察対象に合わせる

研究用でデジタル顕微鏡を使用する場合は、観察対象によって倍率を考える必要があります。

微生物程度の肉眼でも存在が目視できるレベルであれば「100倍」ミドリムシなどの非常に小さな生物であれば「200倍」細胞や染色体などを見るためには「1,500倍以上」の倍率が必要です。

しかし、倍率が高すぎると観察対象の見たい部分が見れなくなってしまう場合もあるので慎重に検討する必要があります。

観察対象の種類が大きい場合は、低倍率・高倍率の2種類のデジタル顕微鏡を用意するのも一つの方法です。

スリーアールソリューションで取り扱っているデジタル顕微鏡の倍率

スリーアールソリューションでは、さまざまなデジタル顕微鏡を取り扱っています。

今回は弊社で実際に提供・販売しているデジタル顕微鏡の倍率や性能いくつかご紹介します。

製品名 最大倍率 解像度 タイプ
3R-MSUSB401 200倍 200万画素 ハンディ
3R-MSUSB601 600倍 200万画素 ハンディ
3R-MSBTVTY 250倍 350万画素 ハンディ
3R-MSTVUSB20AF 20倍 200万画素 デスク

他にも、高解像度モデルなどもご用意しております。

スリーアールソリューションではデジタル顕微鏡に関する周辺機器なども取り扱っているため、必要に応じて検討してみてください。

まとめ:デジタル顕微鏡の倍率は目的や用途に合わせて選ぼう

今回は、デジタル顕微鏡の倍率について解説してきました。

デジタル顕微鏡の倍率は光学顕微鏡とは違い計算方法が異なるほか、レンズだけでなくモニターの性能にも依存することを理解しておく必要があります。

デジタル顕微鏡の倍率は、使用する目的や用途によって慎重に検討することが大切です。

観察するために必要な倍率が足りなかったり、逆に倍率が高すぎてしまうと必要以上に大きく見えてしまうため十分な結果を得られない場合も。

デジタル顕微鏡は高価なものですので、損をしないためにも倍率に関する知識は身につけておくとよいでしょう。

今回解説した倍率に関する知識や選び方を参考に、使用する目的にあったデジタル顕微鏡を選んでいきましょう。

マイクロスコープ資料請求

デジタルマイクロスコープ導入までの流れ

オススメ製品
  • オートフォーカスマイクロスコープ VIEWTY │ 3R-MSBTVTY
    高速オートフォーカスで面倒なピント合わせは不要なマイクロスコープ
    製品を見る
  • WIFI接続 デジタル顕微鏡(200倍) │ 3R-WM401WIFI
    ワイヤレスタイプでどこでも検査可能
    製品を見る
  • 有線式デジタル顕微鏡 │ MSUSB501
    約500万画素の美麗映像で検査効率UP
    製品を見る
pagetop