血流スコープの原理について｜使用方法や注意点・種類などを解説
血流スコープは医療現場や美容関連の業種のほかに、学校、研究機関などのあらゆる業界で活用される機器です。
血流スコープを導入することで、簡易的に人体を流れる血液の流れや血管の形を確認できます。
そんな利便性の高い機器である血流スコープを、購入前に原理や使用方法を知っておきたいと考える人もいるのではないでしょうか。
今回は、血流スコープの原理や使用方法・注意点・種類について詳しく解説します。
ぜひ最後まで確認していただき、業務効率化に役立ててください。
目次
血流スコープで出来ること
血流スコープは、主に指先に輝度の高い光源を当てながら、体内を流れる血の状態や毛細血管の形を確認します。
皮膚毛細血管研究に活用されることの多い血流スコープは、別名では血流マイクロスコープと呼ばれることもあり、国内では戦前より研究が行われていました。
採血せずに指先で確認できる
血流スコープは、手術で切開したり注射器を使用したりせずに、簡易的に赤血球・白血球・血小板などの血液細胞を確認したり、血流や血管の形を観察したりできます。
血流スコープには、デスクや作業台に設置して長時間作業に適したデスクタイプや、持ち運びに便利なハンドタイプの血流スコープがあります。
現場へ持ち運んで作業するのに最適なハンドタイプは、ハードケース付きの機器もあるためモニターが損傷する心配もありません。
持ち運びに最適で、簡易的に血流をチェックできるので、医療現場以外でも広く導入されている機器です。
動画や写真として記録できる
血流スコープは、血液の状態や形を、動画や写真に残してデータを記録できます。
戦前より行われていた血液に関する研究では、当初は顕微鏡を用いての血流研究・観察が行われており、写真や模型に残しながら記録を取っていました。
しかし21世紀以降は技術革新により、高画質モニターで動画記録が残せるようになったのです。
現在では血流スコープの小型化が進み、固定しながら作業を進めるデスクタイプ以外に、ハンドタイプが多く活用されて利便性が高いのが特徴です。
血流スコープの原理
血流スコープで血管の状態を確認する原理は、機器に取り付けられた高輝度な光源を照射する部分を検査部位（指先やその他体部）に当てて、皮下の血液を確認する方法です。
2000年以前では写真や模型を用いたデータ記録が主流でした。
また血流スコープ機器には顕微鏡が設置されているタイプが多く、記録を取るごとに顕微鏡窓を除く作業が発生していたため、効率も悪かったです。
現在では、顕微鏡の代わりに高画質なモニターを映してくれるハンドタイプのマイクロスコープが登場しており、外出先でも難なく検査作業が行えます。
小型化が進んでいる現代の血流スコープも観察する原理は同様であり、高輝度な光源を利用して検査部位（主に利き手ではない薬指や頭皮）を観察・確認する方法です。
血流スコープで確認する項目
血流スコープでは、主に以下の3つの項目を確認します。
- ・血流や血管の形
- ・血流の色味
- ・血流の速度
血流や血管の形
血流スコープは、大規模な設備がなくても人体を流れる血液の状態や血管の形を、簡易的に確認できる機器です。
血管の形は、食生活や運動の有無をはじめとした日々の生活習慣の影響を多分に受ける部分になります。
きれいな状態の毛細血管は、食生活や運動量がベストな状態を表しており、変形した毛細血管だと生活習慣が乱れている状態です。
血流スコープを活用することで、簡易的な健康診断もできます。
血流の色味
血流スコープを用いて、血管の色の濃さや背景の色味を確認することでの健康状態の確認も可能です。
食生活や睡眠時間、運動不足にり生活習慣が乱れている場合、血管の色が薄かったり濃かったり、正常時とは異なる状態でモニターに表示されます。
また血流の背景の色から健康状態を把握することも可能であるため、各種血管状態の色味の確認は素早い検査作業に最適な方法です。
血流の速度
血流スコープによって血管内を流れる血流の速度を把握することで、健康状態や血管内の状況を把握します。
血流が通常よりも遅かったり滞ったりしている場合は、血液がドロドロな可能性が高いです。
運動不足や不摂生な食習慣による生活習慣の乱れが指摘されます。
また、業界によっては頭皮の血流状態を把握する血流スコープもあるため、機器を導入する業界によってさまざまな診断が行われている状況です。
血流スコープを利用するのに適している業界
血流スコープを利用している代表的な業界は、日々の業務のなかに「血流状態の確認」が不可欠な幅広い分野です。
代表的な業界は医療分野で活躍する研究機関や病院、大学病院などが挙げられます。
以下では、血流スコープを導入しているさまざまな業界を紹介するので、ご自身の職場で利用する際の参考にしてください。
研究機関
血流スコープを導入している代表的な業界が、研究機関に分類されている職種です。
研究機関では治療薬の開発が急がれる新薬開発や、解明されていない病気の原因を解明したときに作成する論文立証の場面で活用されます。
人体に関わる分野であるため、ほかの業界と比較して高い専門性を持った職業の方が使用するのが特徴的。
また研究室外で作業を行うことが少ないため、研究機関ではデスクタイプの高機能な血流スコープが導入されている場合が多いです。
医療美容・エステ業界
医療美容業界では、頭皮の血流を観察するのに適している血流スコープが適しています。
目視確認できない頭皮の血流状態を確認する際には、素早い作業ができるハンドタイプが利用されることが多いです。
また指先や頭皮のほかにも、肌の皮下を通る血液の状態をチェックし、血流の状態と一緒に肌年齢などを測定することも珍しくありません。
なおスリーアールソリューションでも「頭皮血流観察オートフォーカスマイクロスコープ VIEWTY（3R-MSBTVTY-H）」を販売しております。
特に医療美容の業界でご活躍されている方には、おすすめできる血流スコープとなっておりますので、ご興味のある方は以下のURLよりご確認ください。
スリーアールソリューション：「頭皮血流観察オートフォーカスマイクロスコープ VIEWTY（3R-MSBTVTY-H）」
大学・病院
大学の研究室や病院では、研究、論文の立証、治療の場面で血流スコープが活用されています。
特に病院関連では、総合病院や大学病院をはじめとした大規模病院で導入されたり、個人規模の開業医院による小規模な院で利用されたり、用途はさまざまです。
素早い確認が求められる病院では、高画質モニターで簡易的にチェックできる血流スコープが広く活躍しています。
健康医療促進業界
各自治体の保健所や健康保険組合、ドラッグストア、薬局などの生活習慣改善をアドバイスする業界でも、現場で血流スコープが活用されています。
場合によっては講習会や説明会の場面で、持ち運びに便利なハンドタイプの血流スコープが用いられることもあるでしょう。
その場で血流の状態を確認できることで、相談者や患者は当事者意識を強く持ってくれるため、効果的な生活習慣の改善にもつながります。
簡易的にその場で血流を確認できる点も、血流スコープの魅力的な要素です。
そのほかの業界
研究機関や医療美容、病院、大学のほかにも、小・中・高校の義務教育機関や食品関連業界でも、血流スコープは導入されています。
食品が血流状態に与える影響を確認したい場合は、食品業界でも十分に活躍してくれます。
また外部講師による校外授業や、福祉専門学校でも、現場の職業模擬体験として血流スコープを用いた授業が行われることも珍しくありません。
血液の流れをその場で確認する仕事や、迅速に血流をチェックしたい場合は、血流スコープの導入で効率的に業務が進むでしょう。
血流スコープの使用方法
血流スコープの具体的な使用方法の流れは、大きく分けて4段階あります。
- １．検査対象である利き手ではない薬指（甘皮のあたり）に、血流スコープで観察する際に用いる専用オイルを軽く塗布
- ２．血流スコープの台座部分（スタンド）に指先を置く
- ３．スコープ下の台座部分に指を置いたら、高さ調節ネジで皮膚表面にピントを合わせる
- ４．高さ調節ネジのセッティングが完了しいたら、モニターで全体のピントを調節して観察
特殊な知識や操作方法は必要ありません。
毛細血管の色味や形が、どのような意味を示しているのか把握していれば、医療分野以外でも広く活用できます。
マッサージの施術後や漢方の処方後に、血流が改善されたのか確認する場面にも最適。
そのほか薬局でのカウンセリングの場面で、現状の血管状態を血流スコープで確認すれば、行動変容にも効果を発揮してくれるでしょう。
なおスリーアールソリューションでも、 狭小作業スペースで難なく血流観察できるハンドタイプの血流スコープをご提供しております。
自動ピント調整機能や高画質モニター、操作性に優れたハンドタイプスコープです。
簡易的に素早く血流チェックしたい方は、ぜひ以下URLの「指用血流観察オートフォーカスマイクロスコープ VIEWTY」をご覧ください。
参照：スリーアールソリューション「指用血流観察オートフォーカスマイクロスコープ VIEWTY」
血流スコープの種類
血流スコープには、指先の毛細血管の血流をチェックする機器や、頭皮の血流をチェックするスコープが主流です。
なかには電子部品、印刷物をチェックする品質管理部門のマイクロスコープ、動物実験用に用いられる機器もあり、実用の幅は多岐にわたります。
さまざまな用途の機器が販売されていますが、血流スコープは大きく分けると、以下の2種類に分類されます。
- ・持ち運びに優れた、ハンドタイプの血流スコープ
- ・長時間作業に適した、デスクタイプの血流スコープ
ハンドタイプの血流スコープ
ハンドタイプの血流スコープは、シンプルな機能と操作性、利便性、簡易的なレンズ、センサーなどが使用されているため安価な価格で購入できます。
また、ハンドタイプには毛細血管以外に、皮膚検査、印刷物、電子部品を検査する機器が販売されているため、幅広い用途を求める職種の方に最適です。
ハンドタイプの血流スコープには安価な機器が比較的多い傾向ですが、なかにはオートフォーカス機能や高機能レンズを搭載したタイプも販売されています。
デスクタイプの血流スコープ
デスクタイプの血流スコープには、高性能のレンズやセンサー、オートフォーカス機能、高画質モニターが充実している機器が多いです。
ハントタイプの血流スコープと異なり、持ち運びできない分、多くの機器が長時間作業をしても疲れにくいような仕様で作られている傾向にあります。
ハンドタイプと比較すると、高価な機器が多い傾向にあるといえるでしょう。
しかし血流スコープによっては、ハンドタイプとデスクタイプを兼用したハイブリッドタイプも販売されています。
病院や大学研究室、研究機関などの長時間作業が多く見込まれる職種では、じっくりと観察できるデスクタイプの血流スコープが最適です。
血流スコープに関するよくある質問
血流スコープは日常で使い馴染みの薄い機器であるため、多くの方は基本的な使用方法も把握していないことが大半です。
以下では、血流スコープを導入した際に、頻繁に挙げられる質問になります。
多くの方が抱く、血流スコープに関する質問を参考に、導入をご検討ください。
血流スコープはメンテナンスが必要？
血流スコープを導入後も、専門的なメンテナンスは必要とないタイプもありますが、定期的な清楚すや手入れを行う必要があります。
詳しくは、各機器の取扱説明書を確認したり、取扱メーカーに確認を取ってください。
人間以外に利用することはできないのか？
血流スコープのタイプにもよりますが、人間以外にも犬、猫、マウス、馬などの皮膚表面の毛細血管を確認して血流チェックできます。
なお、犬や猫の血流を確認する場合は、毛の薄い部分や除毛作業をした後にチェックするとスムーズでしょう。
なぜ「利き手ではない薬指」を検査対象にしているメーカーが多いのか？
指先で血流スコープを検査する多くの機器は、聞き手ではない薬指で検査することが多いのですが、利き手ではない薬指は10本の指でもっとも血行が悪いとされているからです。
利き手ではない薬指は1番使用する機会が少なく、血行が悪いとされているため、その指の血流をチェクすることで全身の血流状態が分かるといわれています。
また爪の甘皮部分は、毛細血管がよく確認できる場所であるため、利き手ではない薬指の甘皮部分を確認するのです。
ボタンを押すだけで瞬時に観察できる高画質血流スコープ
ハンドタイプの血流スコープは、取り回しが軽いため操作性が高いのが特徴です。
しかし従来のハンドタイプの血流スコープは、ピント調整や画質に難点がありました。
スリーアールソリューションから販売されているハンドタイプの血流スコープは、オートフォーカス機能を搭載した珍しいタイプ。
ボタンを押すだけで、わずか2秒ほどで動きの早くて細かな血流に自動照準で簡単セッティングしてくれます。
また長時間の検査を要する場合は、デスクタイプが向いているため、各用途に応じたタイプの血流スコープを選びましょう。
指先以外にも、頭皮や肌、電子部品、印刷物なども確認できます。
さまざまな業界で広く利用されているため、今回の内容を参考に各業種に適した血流スコープを導入し、ぜひ業務の効率化を図ってください。
スリーアールソリューション：「頭皮血流観察オートフォーカスマイクロスコープ VIEWTY（3R-MSBTVTY-H）」
