命を守る!外仕事におすすめの熱中症対策グッズ6選

厚生労働省の発表によると、2024年に職場で発生した熱中症による死亡者および休業4日以上の死傷者は1,257人で、このうち31人が亡くなっています。
高温多湿になる夏に、外仕事に従事する従業員の命を守るためには、適切な熱中症対策が欠かせません。
熱中症対策グッズの活用を検討している企業担当者の中には、「どのようなグッズが効果的なのかわからない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、外仕事におすすめの熱中症対策グッズを6つ紹介します。
外仕事に熱中症対策が欠かせない理由や、グッズと併せて実施したい対策方法も解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
熱中症とは

熱中症とは、高温多湿な環境に長時間いることなどによって、体温調節機能が正常に働かなくなり、体内に熱がこもった状態の総称です。
熱中症になると、頭痛、吐き気、めまい、倦怠感などの症状が現れます。症状が進行すると、意識障害、けいれん、歩行困難などを引き起こし、命に関わることもあります。
厚生労働省によると、2024年に職場で発生した熱中症による死亡者および休業4日以上の死傷者は、前年より151人増加して1,257人となりました。
| 統計年 | 2024年 | 2023年 | 2022年 | 2021年 | 2020年 |
|---|---|---|---|---|---|
| 死傷者数 | 1,257人 | 1,106人 | 827人 | 561人 | 959人 |
| 死亡者数 | 31人 | 31人 | 30人 | 20人 | 22人 |
参考:厚生労働省「令和6年 職場における熱中症による死傷災害の発生状況」
外仕事に熱中症対策が欠かせない理由
外仕事では、気温、湿度、直射日光、地面からの照り返しなどの影響を直接受けるため、熱中症対策が欠かせません。
また、労働者を雇用する企業には安全配慮義務があります。2025年6月からは、一定の暑熱環境における熱中症対策も義務化されました。
雇用主に課せられた安全配慮義務を守るため
雇用主には、従業員が生命や身体の安全を確保しながら働けるよう、必要な配慮を行うことが求められています。
安全配慮義務とは、労働契約法によって定められている雇用主の義務です。
第五条 使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。
さらに、2025年6月1日に改正労働安全衛生規則が施行されました。
対象となるのは、WBGTが28度以上または気温が31度以上の環境で、連続して1時間以上、または1日4時間を超えて行われることが見込まれる作業です。
対象となる事業者には、熱中症のおそれがある作業員を早期に発見するための報告体制の整備、対応手順の作成、関係者への周知が義務付けられています。
従業員の生産性低下を防ぐため
熱中症対策は従業員の安全を守るだけでなく、現場の生産性低下を防ぐためにも重要です。
夏場の屋外作業では、高温や直射日光によって身体に大きな負担がかかります。
熱中症を発症した場合は、作業を中断して休ませるほか、症状によっては医療機関への搬送も必要です。
作業員が働けなくなると代わりの人員を手配する必要があり、現場の工程や生産性にも影響します。
適切な熱中症対策を行うことは、安全な作業環境を整え、現場を安定して運営することにもつながります。
外仕事におすすめの熱中症対策グッズ6選

外仕事におすすめの熱中症対策グッズは、次の6つです。
- ファン付き作業服
- 吸汗速乾インナー
- アイスベスト
- アームカバー
- ヘルメットインナー
- ネッククーラー
それぞれの特徴や選び方を紹介します。
ファン付き作業服
ファン付き作業服とは、作業服に取り付けたファンで外気を取り込み、服の内側に風を送る製品です。
汗の蒸発を促し、気化熱によって身体の熱を逃がしやすくします。作業服の内側に熱がこもるのを抑えられるため、建設、土木、警備、農作業など幅広い現場で活用されています。
初めて購入する場合は、作業服、ファン、バッテリー、充電器がセットになったタイプを選ぶと、部品を個別に選ぶ手間を減らせます。
屋外で使用する場合は、撥水性、通気性、バッテリーの連続使用時間なども確認しましょう。
吸汗速乾インナー
吸汗速乾インナーは、汗を吸収して素早く乾燥させる素材を使用したインナーウェアです。
汗によるべたつきや蒸れを抑え、作業服の内側を快適に保ちやすくします。
ファン付き作業服と組み合わせることで、汗の蒸発を促しやすくなる場合があります。
製品を選ぶ際は、吸汗性や速乾性だけでなく、通気性や接触冷感性、締め付けの強さも確認しましょう。
アイスベスト
アイスベストは、ベストのポケットに専用の保冷剤を入れ、身体を直接冷やす熱中症対策グッズです。
背中や脇の下などを冷やすことで、身体に熱がこもるのを抑える効果が期待できます。
電源や充電を必要としないため、電源を確保しにくい屋外でも使用しやすい点が特徴です。
ただし、凍結した保冷剤を肌に直接当てると低温やけどの原因になる可能性があります。必ず衣服の上から装着し、製品の使用方法を守りましょう。
アームカバー
アームカバーは、腕を直射日光や紫外線から守る熱中症対策グッズです。
吸汗速乾性や接触冷感性を備えた製品を選ぶことで、日差しを遮りながら汗によるべたつきも抑えられます。
半袖の作業服を着たまま簡単に着脱できる点もメリットです。
屋外作業で使用する場合は、薄手で通気性があり、作業中にずれにくい製品を選びましょう。
ヘルメットインナー
ヘルメットインナーとは、ヘルメットの内側に着用するインナー用品です。
メッシュ素材や吸汗速乾素材を使用し、ヘルメット内部の汗や蒸れを抑える製品が販売されています。
接触冷感素材を使用したタイプもあり、ヘルメットを長時間着用する建設現場や土木現場などに適しています。
使用する際は、ヘルメットの装着や保護性能を妨げない製品を選びましょう。
ネッククーラー
ネッククーラーとは、首周辺を冷やす熱中症対策グッズです。
電動式、保冷剤式、水に濡らして使用するタイプ、一定温度で固体化するPCM素材を使用したタイプなどがあります。
電動式はバッテリーが続く間、冷却効果を維持しやすく、長時間の屋外作業にも活用できます。
水に濡らして使用するタイプやPCMタイプは電源を必要としないため、充電環境のない現場でも使用しやすいでしょう。
製品を選ぶ際は、重量、連続使用時間、充電方法、防水性能などを確認してください。
グッズと併せて行いたい外仕事の熱中症対策

熱中症対策グッズを使用するだけでなく、次の対策も併せて実施しましょう。
- 水分と塩分を適切に補給する
- WBGTを測定する
- 作業員の体調を確認する
水分と塩分を適切に補給する
暑い環境で長時間作業すると、汗とともに体内の水分や塩分が失われます。
のどが渇いてからではなく、作業前や休憩時に、計画的に水分を補給しましょう。
大量に汗をかく場合は、水だけでなくスポーツドリンクや塩分を含む食品などを活用し、状況に応じて塩分も補給します。
ただし、高血圧や腎臓病などがある人や、医師から水分・塩分摂取の制限を受けている人は注意が必要です。本人や産業医などに事前に確認しましょう。
WBGTを測定する
熱中症リスクを判断する際は、気温だけでなくWBGT(暑さ指数)を確認することが重要です。
WBGTは、気温、湿度、日射や地面からの照り返しなどを考慮した指標です。
天気予報の情報だけでなく、実際の作業場所でWBGTを測定し、数値が高い場合は、作業時間を短くする、休憩回数を増やす、身体負荷の高い作業を変更するといった対応を行いましょう。
屋外では、日射や照り返しの影響を測定できる黒球式のWBGT測定器が適しています。
作業員の体調を確認する
作業員の状態を定期的に確認することも重要です。
建設現場や土木現場などで身体を動かしていると、作業に集中するあまり、自分の体調変化に気付くのが遅れることがあります。
作業開始前には、睡眠不足、疲労、発熱、下痢、二日酔いなどがないかを確認しましょう。
作業中も管理者が定期的に巡視し、受け答えがおかしい、ふらついている、急に作業のペースが落ちたといった変化がないか確認してください。
熱中症のおそれがある作業員を見つけた場合は、直ちに作業から離脱させ、涼しい場所へ移動して身体を冷やします。症状が重い場合は、速やかに救急車を要請しましょう。
熱中症対策グッズを活用して外仕事を安全に

気温や湿度が高くなるにつれて、外仕事における熱中症の危険性も高まります。
2025年6月からは、一定の暑熱環境で行われる作業について、報告体制の整備、対応手順の作成、関係者への周知が事業者に義務付けられています。
ファン付き作業服やアイスベストなどの熱中症対策グッズを活用するとともに、WBGTの測定、水分・塩分補給、休憩、体調確認を組み合わせることが大切です。
熱中症対策グッズだけに頼らず、現場全体で作業員の異変を早期に発見できる体制を整えましょう。
本記事を参考に、現場に適した熱中症対策を取り入れ、安全な作業環境づくりにお役立てください。
外仕事のWBGT管理におすすめの熱中症指数モニタ
外仕事の熱中症対策では、実際の作業場所でWBGT(暑さ指数)を確認することが重要です。
スリーアールソリューションでは、直射日光や地面からの照り返しも測定できる黒球式熱中症指数モニタを取り扱っています。
ヘルメットに装着できる「3R-BHM02」
黒球式熱中症指数モニタ 3R-BHM02は、ヘルメット装着用バンドが付属した携帯型のWBGT測定器です。WBGTに応じて4段階の警告表示とアラーム音で危険を知らせます。
防塵・防水性能を備えた「3R-BHM04」
黒球式熱中症指数モニタ 3R-BHM04は、防塵・防水性能IP65を備えたWBGT測定器です。粉塵や水しぶきが発生する建設現場、工場、屋外作業などでの暑熱管理に活用できます。
