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非破壊検査の費用相場は?種類による違いも解説!

非破壊検査とは、対象物を壊さずに検査する方法です。

検査が終わった対象物をそのまま使用できるため、検査後も長期間運用し続ける大型の設備機械などの検査で広く活用されています。

非破壊検査と一口に言っても様々な種類の検査方法があり、それぞれに適用できる材質や調べられる劣化やきずの種類が違います。

また、検査ごとに試験方法や使う機材、溶剤が異なるため相場は一概には言えません。

本記事では、それぞれ非破壊検査の費用相場や費用を抑えるポイントについてご紹介します。

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非破壊検査の費用相場

磁粉探傷検査の費用

磁粉探傷試験は磁気を利用することで、表面のきずや表面近傍のきずを検出できる検査です。

ミクロン単位の非常に小さなきずが発見できます。一方で鉄鋼などの強磁性材料しか検査できません。

磁粉探傷検査の料金は委託する場合だと8,000円から実施できます。

また、同じ非破壊検査の会社でも中小企業向けの料金を一般企業向けの半分程度に設定するなど、中小企業を優遇した料金体制をとっている会社もあります。

自社で磁粉探傷検査をするための機材は蛍光磁粉液が2,000円程度ハンディマグナが150,000円程度、LEDブラックライトが30,00o円から40,000円程度で、試験片は平均で10,000円程度です。

通販サイトにて蛍光磁粉液とハンディマグナ、LEDブラックライトの3つが入った磁粉探傷試験セット170,000円程度で販売されています。

放射線透過検査の費用

放射線透過試験はきずや内部の様子をX線フィルムに投影して検査する方法です。

内部のきずの検出や厚さの計測のほか、食品などの異物検査に使用されています。

レントゲン写真のように普段見ることができない内部の状態を写真で把握できるほか、写真のように保存や記録もできます。

また、金属・非金属問わずに検査できるのも魅力です。

しかし、検査に放射線を使用するため、検査には有資格者による安全管理が必要です。

放射線透過検査の料金は撮影料が1件20,000円から35,000円フィルムが1枚1,500円から、鉄筋コンクリートだと10,000円する場合もあります。

撮影の基本料金をベースに、撮影する枚数にしたがってフィルム代が増えるほか、特殊撮影料報告書作成などで料金が加算されていきます。100枚以上の撮影で数量単価を割り引くサービスをしている会社もあります。

放射線透過検査は使用する専門の機材や器具が多く、高い技術が必要のため、専門家のいない企業は専門会社に委託するのがおすすめです。

超音波探傷検査の費用

超音波探傷検査は超音波を検査の対象物に伝播させて、きずの大きさや形状を調べる検査です。

金属・非金属を問わずさまざまな材質を検査できるほか、溶接部検査や接着検査、および剥離検査ができることが特徴で比較的安全に検査ができるのも魅力です。

製鉄関連の企業や航空宇宙やエネルギーの分野などで活用されています

一方で複雑な検査には不向きですし、検査の際には水没させる必要もあります

超音波探傷検査の費用は検査する対象物の形状により異なりますが、1回の検査当たりおおよそ55,000円から65,000円程度です。

超音波探傷検査ができる超音波探傷器は1日50,000円からレンタルができます。

また、超音波探傷検査に使う、検査対象物と同じ材料で製作される「試験片」というものもあり、材料の大きさや材質によって価格が変化します。

50,000円程度のものから300,000円を超えるものもあるので必要に応じて検討してください。

赤外線検査の費用

住宅や学校、ホテルをはじめとした建物の外壁検査でよく用いられる赤外線検査。

赤外線およびサーモグラフィーで温度変化を検知することで、きずや構造などを調べる検査です。

非接触で検査できるので効率がよく、また分布結果を画像で確認できるのも魅力です。

しかし、野外での検査の場合は太陽光の影響を強く受けるため、検査ができる時間が制限される場合もあります

外壁4面の全面調査の場合だと、外壁1㎡あたり 120円~500円です。

一般的に、調査面積が大きくなればなるほど単価は下がると言われており、壁の形状によっても料金が変わります。

同じく外壁を調査する全面打診検査は直接壁を叩かなければならないため、高い壁でも検査員がゴンドラなどで登らなければなりません。

一方、赤外線検査は撮影で検査が行えるため、簡単かつ安価なのが特徴です。

過電流探傷検査の費用

交流電流を流したコイルを検査対象物に近づけて、生じる渦電流の変化を利用してする検査です

金属表面の割れの検出が得意で、材料判別や熱処理判定、導電率などの測定も可能。

しかし、非磁性材料は検査が難しいので注意が必要です

過電流探傷検査の検査機器である過流探傷器は通販サイトでも購入できますが、100万円から200万円ととても高額です。

頻繁に過電流探傷検査を行う企業以外は、検査を外部委託することをおすすめします

また、過電流探傷検査を委託する場合ですが、検査会社によって価格が変わるので、一度問い合わせや見積もりで検討すると良いでしょう。

浸透探傷検査の費用

浸透探傷検査は、検査液を試験対象に塗布して表面に開口している割れなどを検出する検査です

金属・非金属を問わずに表面に開口したきずであれば検出可能

検査で使用する染色浸透探傷剤は缶の状態で通販サイトでも販売されています。

検査には浸透液と洗浄液、現像液の3種類の液剤が必要で、各液剤の価格は1,000円からと比較的安く購入できます。

浸透液と洗浄液、現像液がセットになっている浸透探傷検査セットなども販売されているので、何を揃えばよいかわからない人はこのようなセットもおすすめです。

目視試験の費用 

目で見て物体の表面の傷や腐食をはじめとした検査対象の状況を判断する検査です

検査員が直接みて検査を行う直接目視と、工業用内視鏡など機械を通して検査を行う間接目視があります。

価格はとても幅があり、数万円程度で購入できるものから100万円以上するものもあります。

それぞれの工業用内視鏡で画質やズームできる倍率、および防水などの機能の有無などの違いがあるので、検査対象物や検査したい内容に合った工業用内視鏡を購入することをおすすめします。

スンプ法試験の費用

スンプ法試験は、検査物の表面をアセチルセルロースのフィルムに転写して顕微鏡で観察する検査方法です。

構造物から検査用の試料を採取する必要がなく、短期間で検査可能なことが特徴です。

スンプ法試験に必要なスンプ液やプレパラートは各通販サイトでも購入でき、検査キットでも2,000円程度と、比較的安価に購入できます。

非破壊検査の費用が変わるポイント

検査費用は検査を委託するか自社で行うかで大きく変わります。

検査を委託する場合は検査費用に加えて検査員の派遣費がかかる場合があるほか、報告書作成や特殊な対象物の検査でも追加料金がある場合もあります。

放射線透過検査など一部の検査は1回で多くの量を検査するほど、単価が安くなる場合があります。

非破壊検査の費用が高くなる場合の事例

基本的に、検査を委託する方が自社で検査を行うよりも割高になる場合が多いです。

しかし、自社で検査を行う場合は機材や備品を揃えなければならないので多くの初期投資が必要ですし、回数を考えると自社で行う方が割高になる場合もあります。

また、検査対象物と同じ材料で製作し、対象物の代わりに検査する「試験片」を制作する場合、特にオーダーメイドの試験片を作る場合は、金額が高くなる場合が多いです。

破壊検査の費用を抑えるためには

報告書作成などできるものは委託せずに自社で行う

単純な検査費用とは別に、報告書作成などのオプションがある場合も多く、それぞれ追加料金が必要です。

検査の報告書作成はある程度専門性が必要ではあるものの、同じ検査であればフォーマットはほとんど変わりません。

そのため初回の検査だけ報告書作成をお願いし、以降は作成された報告書と同じように記載を行うことで、2回目以降の報告書作成を削減できます

自社で検査を行う

検査の種類によっては、浸透探傷検査やスンプ試験など、検査に必要な機材や備品が比較的安価に手に入るものがあります。

また、目視検査で使用される工業用内視鏡は、ほぼ初期投資で継続的に検査が可能です。

有資格者による放射線透過検査は簡単ではありませんが、使用する機材や備品が安く手に入る検査や、検査を行う頻度が高い企業の場合は、自社で検査を行うのも良いかもしれません。

機材レンタルができる場合もあるので、うまく活用しましょう。

一度に多くの量を検査して単価を少なくする

放射線透過検査など一定以上の量の検査で数量単価を割り引くサービスをしている会社もあります。

検査の際には、対象物の機械がある工場の稼働を一度ストップしなければならないこともあり、そのため、なかなか一度に検査を行うことが難しいケースもあるでしょう。

しかし、稼働をストップしてまででも、まとめて検査を行った方が割に合う場合があるので、よく検討してください。

各社で見積もりを出す

検査費用は各企業によって差がありますし、検査内容によっては委託会社のサイトに掲載されているモデルケースよりも料金が大きく変化することもあります。

そのため検査を委託する場合は最低でも3社の候補を出し自社の検査条件で金額がいくらになるのか明確にすることをおすすめします。

また、検査機械も各通販サイトで品揃えや金額に変化がある場合も多いので、複数サイトで検索して比較したりメーカーに問い合わせしたりするのが良いでしょう。

 

ポイントを押さえて検査の種類や方法を適切に選ぼう

非破壊検査は多くの検査方法があり、同じ検査方法でも委託するか自社で行うかなど方法によって必要な金額も大きく変わります。

費用が変化するポイントを抑えることで検査の種類や方法を適切に選ぶことが大切です。

また、検査方法によって適用できる素材や検出できる欠陥の種類も大きく異なるので、検査したい素材の種類や検出したいきずに適用できる検査をよく検討するのも大切です。

調べるのは大変ですが、大きな金額が動くものなので慎重に検討していきましょう。

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