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【延期】アルコールチェッカー使用の義務化はいつから?対象事業所や内容など

飲酒運転の死亡事故は毎年減少しているものの、2021年の飲酒運転による交通事故は2,198件も起きています。

その中の2021年6月28日、千葉県八街市内にて、下校途中の小学生の列に飲酒した運転手が運転するトラックが突っ込み、5名が死傷した事故は記憶に新しい人も多いかもしれません。

この事故を受けて決定した「通学路等における交通安全の確保及び飲酒運転の根絶に係る緊急対策」では、乗車前後のアルコール検知器によるアルコールチェックが義務づけられました。

この記事では、義務化の開始日から、アルコールチェッカー導入義務化の対象事業所や義務化内容、アルコールチェッカーの使い方・管理方法、記録方法、そしてアルコールチェックを怠った際の罰則内容まで徹底的に解説します。

参考:内閣府「通学路等における交通安全の確保及び飲酒運転の根絶に係る緊急対策」の決定について

   警察庁「飲酒運転による死亡事故件数の推移」

 

スリーアールではアルコールチェッカーを導入したい企業様へご相談やお見積り、カタログのご提供をしております。
ご興味のある方は、弊社取扱いの製品一覧をご覧ください。

アルコールチェッカー の製品一覧はこちら

 

アルコールチェッカーの義務化はいつから?

アルコールチェッカーの義務化は、本来2022年10月から開始される予定でした。

しかし、アルコールチェッカーの製造・供給が追い付かず、事業者に行き渡らない状況を考慮し、義務化の開始を延期することとなりました

そのため、開始日時は未定となっています。

参考:朝日新聞デジタル「「白ナンバー」対象の飲酒検知器検査、当分延期に 機器供給不足で」

アルコールチェッカー導入義務化の対象事業所

アルコールチェッカー導入義務化の対象事業所は以下の通りです。

  • 安全運転管理者等の選任を必要とする自動車5台以上を保有する事業所
  • 乗車定員が11人以上の自動車1台を以上保有する事業所
    ※自動二輪車(原動機付自転車を除く)は1台を0.5台として計算する。

以上のいずれかに該当した場合、アルコールチェッカー導入を義務付けられています

2022年4月以前は、緑ナンバーを所有する事業所のみにアルコールチェックが義務付けられていましたが、白ナンバーも対象となりますので、注意が必要です。

白ナンバーも対象に!アルコールチェック義務化の内容

アルコールチェックの義務化は2段階で行われます。それでは、順にみていきましょう。

2022年4月からの義務化内容

2022年4月から義務化内容は以下の通りです。

  1. 酒気帯びの有無を目視にて確認※事業所の安全運転管理者が運転の前後に実施
  2. 確認内容を記録したデータ等を1年間保存

自動車を運転する者が、運転前や運転中に飲酒をしていないかチェックし、記録したデータを保存することがポイントです。

目視での確認では、運転を行う者の顔色や声の調子、呼気のにおいで飲酒していないかを確認します。

この時点でアルコールチェッカーの使用は義務づけられていません。

【延期】2022年10月以降の義務化内容

本来2022年10月より義務化する内容は、延期となりました。

義務化の開始日は未定、内容は以下の通りです。

  1. アルコールチェッカーを使用しての酒気帯び有無の確認
  2. アルコールチェッカーを常に使える状態に保つ

アルコールチェッカーを使用した飲酒の確認が義務付けられる予定です。

また、定期的にアルコールチェッカーの点検・メンテナンスを行い、いつでも正常に使える状態にしておく必要があります。

アルコールチェッカーの種類

アルコールチェッカーにはさまざまな種類がありますが、国家公安委員会が定める基準を満たした機器を選ばなくてはいけません。

国家公安委員会が定めるアルコールチェッカーの基準は、呼気中のアルコールを検知し、その有無又はその濃度を警告音、警告灯、数値等により示す機能を有するものです。

国家公安委員会が定めるアルコールチェッカーの基準の範囲内で、使用場所や使用方法に応じて選ぶようにしましょう。

アルコールチェッカーには以下のようなタイプがありますので参考にしてください。

  半導体ガスセンサー
電気化学式センサー
測定時間 短い 長い
精度 アルコール以外の成分に反応しやすい
アルコール以外の成分に反応しづらい
耐久性 低い 高い
価格 安い 高い

より詳しくアルコールチェッカーの選び方を知りたい場合は「アルコールチェッカーの正しい使い方は?選び方・注意点も解説!」の記事も参考にしてください。

アルコールチェッカーの使い方

アルコールチェッカーには、3種類のタイプがあります。

  • 吹きかけタイプ
  • ストロータイプ
  • マウスピースタイプ

どのタイプのアルコールチェッカーを使用するとしても、事前にうがいをしたり、飲食を避けたりなどして誤検知を防ぐ必要があります。

それでは、それぞれのタイプの使用方法を解説しましょう。

①吹きかけタイプ

機器本体の吹き込み口に良きを吹きかけてアルコール値を測定。

②ストロータイプ

機器にストローを差し込み、ストローを咥えて息を吹き込んでアルコール値を測定。吹きかけタイプと比較し、息が1直線で機器にかかるため、精度が高い。

③マウスピースタイプ

アルコールチェッカー専用のマウスピースを使用して、息を吹き込んで測定。周囲の空気の影響を受けにくいため、精度が高い。

アルコールチェッカーの管理方法

アルコールチェッカーは、道路交通法規則で「常時有効に保持する」と定められています。

故障なく正常に検知する状態を保持しなければいけないということです。

アルコールチェッカーは機器ごとに使用回数や耐用年数が決められています。

できる限り長期間使用するため、そして正常に作動させるためには日常点検と定期メンテナンスが必要不可欠です。

それでは、どのような点検・メンテナンスをすればいいのか解説します。

日常点検

日常点検では、以下の内容を確認してください。

毎日の確認
・電源が入るか
・損傷がないか
週1回以上の確認
・酒気を帯びていない者が使用した場合に、アルコールを検知しないか
・アルコールを含有する液体又はこれを希釈したものを、
 口内に噴霧した上でアルコール検知器を使用した場合に、アルコールを検知するか

定期メンテナンス

定期メンテナンス方法は機器によって異なります。付属の説明書をよく読み、正しくメンテナンスしましょう。

アルコールチェック後の記録も必要

アルコールチェッカーで飲酒の有無をチェックした後は、確認した記録を取る必要があります。

指定されたフォーマットはありませんが、以下の内容を記録しましょう。

  • 実施者名
  • 運転者名
  • 運転する自動車のナンバーもしくは識別できる番号
  • 実施日
  • 実施方法(アルコール検知器の使用の有無もしくは、対面でない場合は具体的な方法)
  • 酒気帯び運転の有無
  • 指示事項
  • その他

また、記録したデータは1年間保管しなければなりません。

手書きで記録するのもよいですが、紛失を避けるため、できればインターネット上に記録するようにしましょう。

専用のアプリやクラウドも発売されています。

アルコールチェッカーの実施者

アルコールチェッカーを実施するのは以下のいずれかに該当する人です。

  • 安全運転管理者
  • 副安全運転管理者
  • 安全運転管理者の業務を補助する者

安全運転管理者や副安全運転管理者を事前に選定しておく必要があります。

選任の基準は以下の通りです。

  安全運転管理者の選任 人数 副安全運転管理者の選任 人数
自動車の使用台数
乗車定員11人以上の自動車にあっては1台、その他の自動車にあっては5台
1人
自動車20台以上40台未満 1人
自動車40台以上60台未満 2人
自動車60台以上80台未満 3人
自動車80台以上100台未満 4人
以降20台毎に1人を加算

また、安全運転管理者や副安全運転管理者の選任条件もあります。

  安全運転管理者
副安全運転管理者
年齢 20歳以上
(ただし、副安全運転管理者を選任する場合は、30歳以上)
20歳
運転管理の実務経験(いずれかの一つに該当していること) ・自動車の運転の管理に関し、2年以上の実務経験を有する者
・上記の者と同等以上の能力を有すると公安委員会が認定した者
・自動車の運転の経験期間が3年以上の者
・自動車の運転の管理に関し、1年以上の実務経験を有する者
欠格要件 ・公安委員会の命令により安全運転管理者等を解任され、解任の日から2年を経過していない者
・下記の違反行為等をした日から2年を経過していない者
・ひき逃げ
・無免許運転、酒酔い運転、酒気帯び運転、麻薬等運転無免許運転にかかわった車両の提供、無免許運転の車両への同乗
・酒酔い・酒気帯び運転にかかわった車両の提供、酒類の提供、酒酔い・酒気帯び運転の車両への同乗
・酒酔い・酒気帯び運転、無免許運転、過労運転、放置駐車違反等の下命・容認
・自動車使用制限命令違反
・妨害運転(著しい交通の危険、交通の危険のおそれ)

安全運転管理者の義務内容

安全運転管理者は以下の業務を行う義務があります。

  • 運転者の適性等の把握
    自動車の運転者の適正や技能、知識はもちろん、法の規定や処分について把握するための措置を行う。

  • 運行計画の作成
    安全な運転の確保ができる運行計画を作成する。

  • 交替運転者の配置
    長距離運転や夜間運転があり、疲労によって安全な運転を継続して行えない可能性がある場合には、交替する運転者を配置する。

  • 異常気象時等の措置
    異常気象や天災などの理由で安全な運転を行えない場合には、運転者に必要な指示を出すなど安全運転の確保を行うための措置を講じる。

  • 点呼と日常点検

  • 運転者に対して点呼などを多内、過労・病気など正常な運転を行えない状況にないかを確認し、指示を出す。

  • 酒気帯びの有無の確認
    運転前後に酒気帯びの有無を目視などで確認する。

  • 酒気帯びの有無の確認結果の記録と保存
    酒気帯びの有無を確認した内容を記録し、その記録を1年間保存する。

  • 運転日誌の備付け
    運転の状況を把握するために運転者名、運転開始・終了の日時、運転した距離など必要な事項を記録する日誌を備え付け、運転を終了した運転者に記録させる。

  • 安全運転指導
    自動車の運転に関する技能や知識などについて指導を行う。

参考:道路交通法施行規則第九条の十

アルコールチェッカーの使用を怠った時の罰則

アルコールチェッカーの使用を怠ったとしても、直接的な罰則はありません。

しかし、酒気帯び運転や酒酔い運転と認められた場合は道路交通法違反となり、違反者だけでなく事業者にも罰則が科せられます。

酒気帯び運転の罰則

酒気帯び運転とは、体内にアルコールがある状態で自動車を運転することを指します。酒気帯び運転をした場合には、道路交通法により罰せられます。

違反点数・罰則は以下の通りです。

アルコール濃度 違反点数 処分 罰則
0.15㎎以上0.25㎎未満 13点 最低90日間の免許停止処分
3年以下の懲役また
は50万円以下の罰金
0.25㎎以上 25点 免許取り消し処分+最低2年間の欠格期間

※欠格期間:運転免許の再取得ができない期間のこと。

酒気帯び運転は、アルコール濃度により違反点数・処分に違いが出ます。

その中で、累積点数が多い方や飲酒運転の前歴がある方は処分が重くなると言われています。

酒酔い運転の罰則

酒酔い運転とは、アルコールの影響で正常な運転ができない恐れがある状態で運転することを指します。

酒酔い運転をした場合には、道路交通法により罰せられます。違反点数・罰則は以下の通りです。

アルコール濃度 違反点数 処分 罰則
35点 免許取り消し処分+最低3年間の欠格期間
5年以下の懲役または100万円以下の罰金

前述の通り、酒酔い運転はアルコール濃度による判断ではなく、運転者の状況によって判断されます。

事業者への罰則

万が一従業員が飲酒運転で事故を起こしてしまった場合、以下の罰則が科せられます。

  • 民事処分
  • 刑事処分
  • 行政処分

それでは、順にみていきましょう。

民事処分

民事処分は、違反者にのみ科せられると思いがちですが、会社の業務内で自動車を飲酒運転し、相手に怪我を負わせたり死亡させたりした場合に、企業にも民事責任が生じます。

損害賠償を受けなければならない可能性が高く、死亡事故になると数千万円~数億円という高額請求になることもあります。

刑事処分

刑事処分は、刑事事件を起こした犯人に科される処分のことを言います。

運転者が飲酒をしていることを事業所が認識しているにも関わらず運転させた場合には、飲酒運転のおそれのある者への車両の提供をしたとして、道路交通法の酒気帯び運転等の禁止違反となります。

運転者はもちろんですが、企業の代表者・運行管理責任者には、5年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されます。

行政処分

従業員が飲酒運転で事故を起こしたことにより、一定期間の車両使用停止、事業停止、営業許可取消処分等の処分が行われることがあります。

  処分内容
運転者が飲酒運転を起こした場合
初違反:100日間の車両使用停止
再違反:200日間の車両使用停止
事業者が飲酒運転を容認した場合
14日間の事業停止
飲酒運転で重大事故を引き起こし、かつ事業者が飲酒運転に係る指導監督義務違反の場合
7日間の事業停止
事業者が飲酒運転に係る指導監督義務違反の場合
3日間の事業停止

これら以外にも、SNSやインターネットを通した信頼の被害が生まれます。

インターネット上で問題が一度取り上げられると、沈静化が難しく、拡散した情報を完全に消去することはできません。

関連記事:アルコールチェッカーの使用が義務化!道交法施行規則について解説

まとめ:義務化に備えてアルコールチェッカーの正しい知識をインプットする

本来2022年10月から義務化予定だったアルコールチェッカーの使用。

緑ナンバーだけでなく、白ナンバー自動車を所有する事業所も対象となることがわかりました。

また、アルコールチェッカーにはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。

使用場所や使用方法を考え、事業所に合ったアルコールチェッカーを出来るだけ早く準備するようにしましょう。

出張や直行直帰が多い職場の場合は、携帯タイプのアルコールチェッカーの購入をおすすめします。

対面でなくとも、カメラやモニターを使用すればチェックが完了したとみなされるためです。

アルコールチェッカーでの飲酒確認を怠っても罰則はないとはいえ、飲酒運転には厳しい罰則があります。

悲惨な事故を起こさないためにも、アルコールチェッカーの正しい知識をインプットし、義務化された時にすぐ対応できるよう準備しておきましょう。

弊社スリーアールソリューション株式会社では、携帯用のアルコールチェッカーをご用意しております。製品ページよりカタログもダウンロードできますので参考にしていただけたら幸いです。

アルコールチェッカー製品情報:https://3rrr-btob.jp/items/genre/measuring/alcoholchecker/

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